【宮下奈都さん著】「たったそれだけ」を読んだ感想
この記事では宮下奈都さん著「たったそれだけ」を読んだ感想を紹介します。
読み終わって、ぜんぜん「たったそれだけ」じゃないじゃん!って口にだしてました。
表紙からは想像できないドロドロ!
本は第一話から第六話までありました。表紙の女性がやわらかい雰囲気だったので第一話でのOLのお昼ごはん中のドロドロな展開には驚きました!賄賂?贈賄?愛人同士のドロドロにどきどきしました。続きが気になって第2話に進んだけどいっこうに1話の続きはなかった!贈賄の男は愛人に密告されて逃亡中!!
第2話は、逃亡中の男の妻の話で、もう一人、自分が見える?ようで着替えを出してあげたり話をしたりしていて、妻は頭がおかしくなったんだと思ったら、夫が逃げる前から自分とお話していたようで。
それはそれで怖いんですけど!
第三話・第四話
第三話は逃亡中の男の姉の話。小さいころの姉がなかなかやんちゃだな~と思いました。その姉が弟の嫁に会いに行く。おもしろいです。
姉が嫁を客観的にみていたりして私が思ったのは、人って自分の事は自分では見えないんだなぁ、あらためてと感じました。相手にどう見られているのか、見え方もひとつじゃなくて、人が違えば何通りも見え方があるんだなぁと思いました。
第四話は逃亡中の男の娘、ルイの小学校の先生。急に子供が大きくなっていたからびっくりしました。逃げたときは生まれたばっかりだったのに!
テレビで逃げた父親が映った!と思うと母は、そこに探しに行って、そのたびに転校を繰り返している様子。
そんなの大変だ~!
逃亡中の男は生きていた!
第五話でルイのお話。ガタイのいい、誰もが避けるような同級生のトータに惚れられて一緒にいて、見た目とは反対で優しいトータに救われてるなぁと思いました。そしてトータがかなりのキーパーソンでした!
第六話は逃亡中の男の話。生きていました!!名前を偽って介護施設で働いていて、ルイと同じクラスだった男子が高校中退して介護施設でルイの父親と一緒に働いていました。なんか急展開!その男子のもがいている感じとかルイの父親に質問する感じとかがいいなぁ、と。映画とかだったら泣いちゃうかもなぁと思いました。
ルイは父親にきっと会えたんだと思う!
おわりに
ハッピーエンドだったのか、そうじゃなかったのかが自分で想像する感じの終わり方になっているので、余計にいろいろ考えちゃいました。OLはどうやって乗り越えたのかなぁとか、逃亡中の男の物語もどんなふうだったのか読みたかったなぁ。